中国の宝くじ

日本同様中国でも宝くじは大変な人気がある。特に若い男性は宝くじを習慣的に購入してる人をよく見かける。もっとも私の周りで当たった最高額は300元ほどだったが。

さて、私は宝くじを買ったことがない。確率的にあまりにも低すぎて無駄な出費のように感じるためだ。だが、買わなければ当たらないというのもまた事実であって、購入することで当選番号が発表されるまでの期間それなりに楽しめるのであれば安いものだという意見も理解できる。

日本で宝くじが当たった人のエピソードなどを聞くとたまたまお金を崩すために購入したやつが当たってしまったとか無欲な人にそうした幸運が飛び込んでるような印象を受ける。

確かに当たることを期待して購入してる人で当たったという人の話はあまり聞かないが、このあたりが宝くじの面白い部分であるともいえる。

中国の宝くじが当たった人のエピソードで面白い話を聞いたのでちょっと書いておく。

話は二つある。

まず一つは私の彼女の会社に勤める人が最近500万元を当てた。で、その男性は貯金しつつそのまま勤めてるらしい。

もう一つのほうは昔、宝くじを2度も当てた男性がいて1000万元の大金を手に入れた。日本円にしても1億5千万、日本人の貨幣価値でいえば5倍ぐらいが相当すると思うので7億5千万手に入れたようなものである。

この人は中国でも高級な住宅地に家を購入した。始めそこに満足して住み始めたが、住んでしばらくしてから、自分がその地域では大した金持ちではないことに気がついた。人間の欲望は怖いもので、そのまま満足すればいいのだが、この男性はさらに金持ちになろうとして、住宅を購入して余った金額を全額宝くじの購入に充てた。そうそう幸運は続くものではなく結局この男性はあっという間に破産したそうである。

所詮あぶく銭なのだからいい夢を見たと思えばそれで済みそうだが、とはいっても7億5千万もの大金で一生遊べるだけの金があっても周囲を見回せばさらに上がいて、それまでの貧乏人がさらに欲望を煽られるというこの話の顛末に私はちょっと日本の昔話のような教訓めいたものを感じた。

もしもこの男性が一つ目の彼女の会社の人のように単に貯金して普通に暮らせば精神的にも余裕のある生活が送れたはずだ。それが背伸びをして高級住宅街の金持ちの中に身を投じたためにすっかりこの男性の人生は狂ってしまった。

身の程をわきまえるというのはこのことだろう。どんな人でもひょっとした幸運が舞い込むと気がたまにはあるのだろうけど、そんな時は冷静に幸運は幸運として人生のおまけ程度に受け止めることが大事なのだろうなと思う。欲をかきすぎてもそれだけの器がなければ崩壊するのが落ちのようだ。

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