現代中国人考 03
中国では会社がぽこぽこ潰れるし、また社員自体も数年であちこちに移動してしまうため、中国人自身の中に退職金という感覚はない。中国の若者は多くの場合、3年ぐらいで別な会社に移動してしまう。契約期間は会社によって違うが、短い場合は1年、普通は3年なのである。で、前にも書いたが、中国では最初の1年目非常に安い給料で雇われるが、2年目以降から数百元単位で上がっていき、3年目ぐらいでその職種でもらえる最高額に達してしまう。最高額といってもそれほどの金額ではないのだが、会社側としてはなるべく1年目に使い捨てにしてまた新人を雇う傾向がある。
こんな風なので、中国では会社側も社員は使い捨て、社員側も会社はあくまで給料をもらいながら経験を積ませてくれる場所程度の認識なのである。会社側は会社側で社員を育てて自社の独自性を作ろうという意識はないし、社員もまた経験をつんで自分の理想ややりがいのある仕事を実現しようなどという意識はない。日本で言うこの技術系メーカーに入ってこの分野で新しい製品作りに関わりたいとかそういう意識は会社個人双方にないのである。あるのはただ、会社側からすれば人件費を安く社員数を減らさないように毎年どれだけ首にして採用するか、社員からすればどれだけ自分の収入が増えるかそれだけだ。
どっちもどっちなのであるが、つまり雇用サイドも被雇用サイドもなんの理想もないのである。
こんな風であるから、退職金制度というものを仮に作ったとしてもこの国では特に意味はないだろう。勤続8年とかで創立メンバーの一人でしたなんて聞かされるのであるから。とにかく中国の会社は若すぎるのである。日本人みたいに勤続30年なんて今の若い中国人は想像もできないと思う。まして、勤続年数に応じて退職金は違うのだということを聞いても彼らはぴんと来ない。
中国の若者が一番興味を持っているのは退職後の年金だ。一般に受け取っていた給与の半分ぐらいが支給されるらしい。退職間際に8000かせいでいたら4000ぐらいはもらえるということか。
だが、この年金制度は職種によってかなりばらつきがあり、日本でもそうだが、公務員はかなり優遇されている。大連の公務員は下っ端でも平均3000以上の年金を受け取っているらしい。公務員の場合、給料の3倍前後の年金がもらえるそうで、そうした理由から中国の若者にとって公務員は憧れの職業なのである。
働いてるときの給料は民間のほうが魅力的だが、退職後の待遇は民間とは比較にならないというこの二つの職種の間で、若者は安くない賄賂を使ってまで公務員になりたがる。
中国人にとって老後が最高の生きがいであり、その老後の最大の楽しみとは孫の世話であって、最高の幸せとは子供と孫に囲まれて自分の家で暮らすことなのだ。この理想は私たち日本人も似たようなものを持っているが、そこへ至るプロセスのすごし方が極端に異なってるように感じる。
日本人は潜在的に多くの人が自分の能力を生かしたいという願望を持っているし、その願望のために若い時期多少の冒険をしようと試行錯誤する。結局多くの場合、その夢は挫折して現代中国の若者のように結婚して子育てをするという風になるのだが、この多くの挫折者の中にはそれを実現するものもいてだからこそ、先進国では次々に新しいものが発生するし、世界を変化させる可能性を持っている。若者に可能性を感じさせるのは多くの挫折者がいる一方でそれでも前に進もうとするどこかドンキホーテにも似た狂った情熱だ。
こういう情熱が現代中国の若者にはあまり見られないようにおもう。
こんな風なので、中国では会社側も社員は使い捨て、社員側も会社はあくまで給料をもらいながら経験を積ませてくれる場所程度の認識なのである。会社側は会社側で社員を育てて自社の独自性を作ろうという意識はないし、社員もまた経験をつんで自分の理想ややりがいのある仕事を実現しようなどという意識はない。日本で言うこの技術系メーカーに入ってこの分野で新しい製品作りに関わりたいとかそういう意識は会社個人双方にないのである。あるのはただ、会社側からすれば人件費を安く社員数を減らさないように毎年どれだけ首にして採用するか、社員からすればどれだけ自分の収入が増えるかそれだけだ。
どっちもどっちなのであるが、つまり雇用サイドも被雇用サイドもなんの理想もないのである。
こんな風であるから、退職金制度というものを仮に作ったとしてもこの国では特に意味はないだろう。勤続8年とかで創立メンバーの一人でしたなんて聞かされるのであるから。とにかく中国の会社は若すぎるのである。日本人みたいに勤続30年なんて今の若い中国人は想像もできないと思う。まして、勤続年数に応じて退職金は違うのだということを聞いても彼らはぴんと来ない。
中国の若者が一番興味を持っているのは退職後の年金だ。一般に受け取っていた給与の半分ぐらいが支給されるらしい。退職間際に8000かせいでいたら4000ぐらいはもらえるということか。
だが、この年金制度は職種によってかなりばらつきがあり、日本でもそうだが、公務員はかなり優遇されている。大連の公務員は下っ端でも平均3000以上の年金を受け取っているらしい。公務員の場合、給料の3倍前後の年金がもらえるそうで、そうした理由から中国の若者にとって公務員は憧れの職業なのである。
働いてるときの給料は民間のほうが魅力的だが、退職後の待遇は民間とは比較にならないというこの二つの職種の間で、若者は安くない賄賂を使ってまで公務員になりたがる。
中国人にとって老後が最高の生きがいであり、その老後の最大の楽しみとは孫の世話であって、最高の幸せとは子供と孫に囲まれて自分の家で暮らすことなのだ。この理想は私たち日本人も似たようなものを持っているが、そこへ至るプロセスのすごし方が極端に異なってるように感じる。
日本人は潜在的に多くの人が自分の能力を生かしたいという願望を持っているし、その願望のために若い時期多少の冒険をしようと試行錯誤する。結局多くの場合、その夢は挫折して現代中国の若者のように結婚して子育てをするという風になるのだが、この多くの挫折者の中にはそれを実現するものもいてだからこそ、先進国では次々に新しいものが発生するし、世界を変化させる可能性を持っている。若者に可能性を感じさせるのは多くの挫折者がいる一方でそれでも前に進もうとするどこかドンキホーテにも似た狂った情熱だ。
こういう情熱が現代中国の若者にはあまり見られないようにおもう。

